こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。
今回のコラムでは、出店場所をお探しの方に向けて路面店と物件選びのポイントについて解説いたします。みなさんの物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。
1.路面店とは
路面店とは、「通り沿いや交差点に面した1階の店舗」のことを指します。つまり、通行人や車の目に触れやすく、通りから直接入店できる場所に位置する店舗です。
次は、路面店の特徴を解説します。
2.路面店の特徴
路面店は、通行人や車の目に触れやすいため、店舗の視認性の高さが大きな特徴です。「何を扱っている店舗なのか」が店舗の見た目でわかるようにしておくことが大切です。また、営業時間の制約を受けにくい店舗も多いので、ビジネスの幅を広げることができます。
3.路面店に出店するメリット・デメリット
路面店に出店するメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
・高い集客力
特に大通りに面している路面店は、通行人や車の目に触れやすいため、多くの人々に商品やサービスをPRすることができ、宣伝効果も高いと言えます。
・ブランドイメージが表現しやすい
通りからの視認性が高いため、通行人の興味を引きやすくなります。植栽の設置なども含めてお店のイメージを自由に表現することができます。
・出店のコストが高い
路面店は、通行人や車の通りが多い場所にあるため、人気のある物件のひとつと言えます。空き店舗が出にくいため、賃料も高い傾向にあります。
また、手の込んだ外装にする場合はその費用が必要です。さらに、ビジネスによっては騒音・振動の対策が必要となる場合があります。
・駐車場の制約
特に街中の路面店は、駐車場の確保が難しい場合があります。近くにコインパーキングや提携駐車場などがあるか確認する必要があります。
今回は、メリット・デメリットを大きく2つずつ解説しましたが、実際は出店しようとする路面店によって様々な特色があります。実際に足を運び、直接、不動産仲介会社の担当者にお尋ねしましょう。
次は、物件選びのポイントを解説します。
4.路面店の物件選びのポイント
路面店の物件を選ぶ際のポイントをご紹介します。
出店予定の場所の交通量を調査し、多くの人々が通る通りを選ぶと集客力が高まります。近くにバス停や駅があるか、前面道路の交通量などを確認し、どのような交通手段でお客様が来店されるのかを想定することが大切です。
通行人が店舗を見やすい位置にあるか確認し、視認性の高い場所を選びましょう。角地や交差点付近など、目立つ場所が理想です。
お客様目線に立つことで、より良い店舗運営のあり方のヒントになります。
駐車場が近くにあるか、近隣にコインパーキングが利用できるかなどを確認しましょう。
店舗の間口の広さ、前面道路と店舗の入り口の間の段差など、お客様の「入りやすさ」を確認しましょう。路面店は店舗への入りやすさが売上に直結しやすいとされています。
また、建物や設備の状態を確認し、改装や修繕が必要な場合の費用や手間を考慮しましょう。
出店予定の場所の周辺環境も重要です。競合店舗や人気商業施設の存在、地域の特性や将来の発展性などを考慮し、自身のビジネスに適した場所を選びましょう。
また、都市計画地域や景観条例などに指定されている場合は、外装や営業時間の制限がある場合があります。行政機関に確認をしておきましょう。
5.路面店で出店しやすい業種
路面店はさまざまな業種に適しています。ここでは、代表的な5つの業種をご紹介します。
①ファッション関連
衣料品、アクセサリー、靴などのファッションアイテムを販売する店舗は、路面店の定番です。ブランドイメージを店舗全体で表現することで、通りすがりのお客様の興味も引きやすくなります。
②飲食関連
レストラン、カフェなどの飲食店は、味やメニューはもちろん、外観も含めた店舗の雰囲気を味わうことを目的に訪れるお客様も多いです。特に路面店の場合、香りも外へ伝わりやすいので、五感を刺激するような演出も効果的です。
③コンビニエンスストア
24時間営業や急な買い物の需要に応えるコンビニエンスストアは、交通の便の良い場所に路面店を構えることが多いです。通行人や近隣の人々が利便性を求めて立ち寄りやすくなるため、出店しやすい業種です。
④書店
幅広い年代のお客様が利用される書店は、路面店が必須と言われています。近年は、カフェを併設している店舗も多く、「本を購入する店舗」から「本と共に過ごす店舗」へ変化しつつあります。待ち合わせなどにも利用しやすい路面店はピッタリです。
⑤サービス業
マッサージ店、洗車店、ペットサロンなどの小規模なサービス業も路面店での出店が適しています。通行人にサービスの提供をアピールしやすく、立ち寄りやすさが高いため、集客効果が期待できます。
これらの業種は一般的な例ですが、地域の需要や特性によって異なる場合もあります。出店を検討する際には、地域の市場調査や競合分析を行い、自身のビジネスの特徴とマッチする業種を選ぶことが重要です。
6.初期費用について
路面店を出店する場合の初期費用について説明します。
ここでは、幹線道路から1本入った路地に25坪程度のベーカリーショップをオープンする場合を例に初期費用の概算を見てみましょう。
内容 | 金額 |
---|---|
物件取得費(敷金・保証料・前払い家賃・仲介手数料など) | 350万円 |
内外装工事費 | 400万円 |
厨房機器費 | 400万円 |
備品(販売用備品、ユニフォームなど) | 100万円 |
広告費 | 50万円 |
その他(保険、当面の人件費など運転資金) | 500万円 |
合 計 | 1800万円 |
事業を長く続けるためには、開業資金を少しでも抑え運転資金に回すことが大切です。そのためには、居抜き物件や厨房機器を中古やレンタルで調達するなど、工夫が必要になります。しかし、衛生管理や安全性はおろそかにしてはいけません。コストを削減しても良いか否か、しっかり見極めましょう。
7.まとめ
今回は、路面店についてお話ししました。いかがでしたでしょうか。
路面店は、店舗を改装している最中でも「何ができるんだろう」と周囲の興味関心を引きやすいのが特徴ですね。
この記事がこれから出店を検討される方の参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。