こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。

飲食店を始める際、初期費用を抑える手段として注目されるのが「居抜き物件」です。

設備や内装が既存の状態で譲り受けられるため、ゼロからの施工に比べて大幅なコストカットが可能です。しかし、メリットばかりに目を向けると、思わぬトラブルや費用が発生するリスクがあります。

今回は、居抜き物件を借りる際に注意すべきポイントを詳しく解説します。みなさんの店舗経営や物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。

契約書で確認するポイント

居抜き物件を借りる際、契約書の内容を細かく確認することは、後々のトラブルを未然に防ぐために必要です。口頭での説明に頼るだけではなく、書面に記載された内容をしっかり読み、疑問点があればその場で質問することが大切です。特に、譲渡される設備や内装の所有権、原状回復義務の範囲、修繕負担などが明確に記載されているかを確認しましょう。また、専門的な内容については、不動産の専門家や弁護士に相談することで、リスクを最小限に抑えることが可能です。

設備や内装の所有権の確認

譲渡される設備や内装の所有権が明確かどうか、確認します。一部の設備がオーナーの所有物である場合、退去時に返却を求められたり、追加費用が発生する可能性があります。そのため、契約書の記載内容を十分に確認し、不明点があれば事前に説明を求めるようにしましょう。

残債や未払い費用の有無

前のテナントがリース契約を結んでいた場合、設備に残債や未払い費用が発生していることがあります。こうした費用を知らずに引き継ぐと、予期せぬ追加費用が発生する可能性があります。そのため、リース契約の内容や既存設備の未払い費用がないか、事前に確認しておくことが必要です。契約書に記載された内容もチェックするようにしましょう。

修繕義務の範囲

原状回復義務や修繕負担の範囲がどこまでかを確認しましょう。契約書に曖昧な記載があると、後で修繕費用や責任の所在を巡ってトラブルが発生することがあります。契約前に確認して不明点は解消し、必要であれば不動産事業者や弁護士などの専門家の意見を求めると安心です。

物件を確認する際のポイント

居抜き物件を借りる際、契約前の現場確認を必ず行うと思います。冷暖房機器や水回り、衛生状態、さらに周辺環境など、ここでは、特にチェックしておきたいポイントを解説します。

機器の動作確認

長期間使用された設備には経年劣化が見られることが多いため、冷暖房機器が正常に動作するか確認しましょう。また、水回りでは配管の漏れや詰まりがないか、電気系統に問題がないかもチェックしておくことが大切です。これらに不具合があると、修理費用がかかるだけでなく、業務にも支障が出る可能性があります。事前にしっかりと確認し、トラブルを防ぎましょう。

衛生管理上の問題

特に飲食店では、衛生面の問題が営業許可に影響を与えることがあります。換気設備の状況や害虫の痕跡についてもしっかり確認しておきましょう。衛生管理が不十分だと、営業開始後に改善が求められたり、追加の費用がかかることになります。事前に衛生面を徹底的にチェックし、安心安全な店舗を作りましょう。

周辺環境

物件だけでなく、周辺環境も店舗経営に大きな影響を与えます。近隣の競合店舗の状況を確認するなどして、顧客がアクセスしやすい場所かどうか自分の目で確認しましょう。例えば、駐車場の有無や交通アクセスが良好であれば、集客につながりやすくなります。

交渉時の注意点

オーナーや仲介業者と交渉する際は、事前準備が大切です。まず、物件の周辺相場やエリアの市場動向について情報を集め、適正価格を把握しましょう。また、賃料や譲渡料の交渉において、準備を整えることで、より良い条件を引き出す可能性が高まります。また、開業後の収益予測をより明確にイメージすることは、物件の交渉だけではなく、店舗運用にも大きく関わりますので、しっかり考えたいですね。

家賃の交渉

同じエリア内で類似の条件を持つ物件と比較して、現在の家賃が市場相場より高いと感じる場合、値下げ交渉を試みることができます。相場に合った価格にすることで、無理なく事業運営を始められる可能性があります。

造作譲渡料の交渉

造作譲渡料とは、前テナントが使用していた内装や設備を引き継ぐ際にかかる費用です。この交渉を有利に進めるには、前テナントの退去予定日が近づいたタイミングを狙うのがおすすめです。この時期には、原状回復工事の負担を避けるため、譲渡料の値下げに応じてもらえる可能性が高くなります。ただし、タイミングを遅らせすぎると、ほかのテナントに先を越されるリスクもあるため注意が必要です。計画的に交渉を進めましょう。

前店舗の退去理由を確認する

前テナントの退去理由を知ることで、物件のリスクを事前に把握できます。

例えば、騒音や悪臭の問題が原因であれば、同じ課題が発生する可能性が高いです。また、集客に不利な立地が理由の場合、新たな事業にも影響を及ぼすかもしれません。退去理由がわかれば、物件の見直しや内装の工夫といった対策が立てられます。不動産会社に相談し、可能な範囲で情報を集めておきましょう。

居抜き物件探しは「ゼロイチエステート」にご相談を!

居抜き物件は、開業準備のハードルが少し下がるため、条件の良い物件は早々に契約されることが多いです。そのため、居抜き物件の取り扱いに強い不動産会社に相談すると、よりスムーズに物件探しが進みます。

「ゼロイチエステート」では、賃料やエリアなど、お客様の条件に合わせた物件を複数ご提案することが可能です。みなさんの理想の物件を逃さないお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談下さい!

まとめ

今回は、​​飲食店を始めたい人に向けて、居抜き物件を借りる際のチェックポイントと注意点について解説しました。いかがでしたか?

居抜き物件の契約には、さまざまな確認事項や交渉ポイントがあることがわかりましたね。信頼できる不動産会社に相談し、情報収集や交渉をスムーズに行うことが大切です。

この記事が、これから飲食事業を始めたい方の参考にしていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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