こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。
飲食店を開業したいと思っていても、実際にはさまざまな資格が必要になります。法律に従い、お客様に安全で適切なサービスを提供するためです。
本記事では、飲食店開業に欠かせない主な資格とその取得費用、勉強時間の目安をご紹介します。
一歩ずつ着実に資格を取得し、夢の飲食店経営に挑戦しましょう。
飲食店を開業するために必要な営業許可
飲食店を開業するためには、管轄の保健所や消防署による検査を受け、営業許可を得ることが法律で定められています。無許可で営業をした場合は、営業停止や罰金などの罰則を受けることになります。
飲食店営業許可とは
飲食店営業を行うための営業許可です。
法令で定められた施設基準などの要件を満たすことが必須です。管轄の保健所から飲食店営業許可証を取得することで、店舗で調理した料理や、午前0時までの酒類の提供が可能になります。別の場所に複数店舗を開業する場合は、それぞれ店舗ごとの申請が必要です。また、営業時間や提供するメニューによっては「深夜酒類提供飲食店営業開始届」が必要になる場合もあります。こちらの届けは、管轄の警察署への申請が必要です。飲食店営業許可を申請した際、保健所で尋ねると申請方法や揃える必要のある書類などを教えてくれます。
■取得費用:約2万円程度(自治体により異なります)
■取得期間:要件確認や手続きに2〜3週間を要します。
飲食店営業許可は、店舗の構造設備が食品衛生法の規定を満たしているかなどの審査があります。食品の種類や営業形態によっても要件が異なるため、事前に自治体に相談し、適切な準備をする必要があります。
営業許可を申請・取得するために必要な資格
(1)食品衛生責任者
飲食店の衛生管理の責任者として、従業員の健康管理や衛生教育のほか、食中毒防止や害虫駆除など、日々の衛生管理業務を統括する重要な役割を担います。
食品を取り扱う事業所には、食品衛生責任者の配置が義務付けられています(食品衛生法第51条)ので、店舗ごとに最低1名が必要です。
【食品衛生責任者の取得方法】
食品衛生責任者は以下の条件のいずれかを満たす方がなることができます。
・調理師、製菓衛生師、栄養士、船舶料理士、食鳥処理衛生管理者等の資格を有する者
・都道府県や市町村が実施するが行う食品衛生責任者養成講習会を修了した者
■取得費用:約1万円前後(自治体によって異なる)
■講習時間:1日
■資格の有効期限:なし
資格取得には、国が定めた1日講習に出席し、確認試験に合格すると取得することができます。で、講習の内容は、食品衛生法・公衆衛生学・食品衛生学を学びます。
詳しくは、管轄の食品衛生協会もしくは保健所にお問い合わせください。
(2)防火責任者
防火責任者は、従業員を含めた、収容人数が30名以上の飲食店を開業する場合は、防火責任者の設置が義務付けられており、消防検査の際、提示が必要です。(店舗の面積によって、甲種・乙種と資格の内容が異なります。)管轄の消防署で講習の申し込みを行い、1日または2日間の講習を受けます。
■取得費用:約1万円程度(自治体により異なります)
詳しくは、一般社団法人日本防火・防災協会のホームページをご確認ください。https://www.bouka-bousai.jp/hp/lec_info/guide_bouka.html
その他の資格
飲食店は、食に関する資格がなくても始めることができますが、実際の店舗運営では、以下のような資格があるとさらに経営の幅が広がります。資格の内容によっては、経験年数や専門的な知識が問われる試験を行うものもあります。
ここでは、資格の一例をご紹介します。
・ウェイター資格
・調理師資格
・酒販売資格
・危険物取扱者
・食育推進人材育成
まとめ
このように、飲食業を営んでいくにはさまざまな資格を必要としています。店舗の規模や業態に応じて、必要な資格を的確に把握し、計画的に取得を進めていくことが重要です。
費用と時間を要する資格取得は大変ですが、夢の飲食店経営に向けた確実な第一歩となります。本記事を参考に、ぜひ着実に資格取得を重ね、開業を目指してください。