こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。
今回のコラムでは、飲食店のキャッシュポイントについて解説いたします。
飲食店を開業したい方はもちろん、みなさんの物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。
1.「キャッシュポイント」とは?
「キャッシュポイント」とは、ビジネス用語のひとつです。
お客様から対価をいただく機会やタイミングを表し、この機会が多いほどビジネスとしてはキャッシュフローが安定しやすくなると言われています。
その手法は、アップセルやクロスセル、お試しやリピート化、サブスクリプション、紹介プログラム、商品の多様化というように多種多様にあるため、事業や顧客に合わせてキャッシュポイントを構築していくことが必要です。
次の項目では、飲食店で活かすことができる、そのポイントを解説していきます。
◉期間限定メニューの提供
「期間限定」みなさんも惹かれてしまう文言ではないでしょうか。
飲食店では、季節限定の食材を使ったメニューを提供することができます。
限定性を出すことで期間限定にはなりますが、集客数を一気に増加させることが可能です。
「限定品なら食べてみたい」「注文したい」というお客様の潜在意識を刺激し、売上に繋げます。
お料理はもちろん、見た目でアピールできるとさらに良いですね。旬の食材を毎年同じ時期に提供することで、それ目当てで来店していただける方もおられるなど、売上を確保しやすくなります。
◉テイクアウトやデリバリー
テイクアウトやデリバリーサービスは、店舗以外のビジネスを広げるきっかけにもなります。来店以外のお客様を取り込むことができ、また、テイクアウトやデリバリーサービスの利用から、来店の可能性が増えるなど、販路が増えることで相乗効果が見込めます。
しかし、地域によってはあまり需要がない場合もあるため、情報収集を忘れずに行う必要があります。
◉貸切営業
結婚式の2次会や同窓会など、パーティーのために貸切営業ができるお店は、幹事さんにとっては大変貴重です。また、お店側にとっても、これまで来店することのなかったお客様にも来店していただけるきっかけになります。パーティー限定の特別メニューなど、幹事さんと一緒に作り上げることで、「対応が良い」「要望や想いをある程度聞いてくれる」という印象になり、良い口コミが広がっていくことが考えられ、リピート率が高くなる可能性も考えられます。
◉サブスクリプション
音楽や動画などでお馴染みのサブスクリプションサービス(通称サブスク)。近年ではデジタルコンテンツ以外にも、様々なサービスが「サブスク化」されています。
<サブスクのメリット>
店舗側:安定的な収益が見込め、かつ将来の収益予測も立てやすい
顧客側:いつも利用しているサービスを比較的安価に毎月定額で利用できる
双方にメリットが高いため、食のサブスクは急速に広がりつつあります。
中でも特にカフェや居酒屋など飲み物を提供している店舗は、サブスク商品を出しやすいとされ、すでに導入されている店舗もあります。実例を見てみましょう。
コーヒーショップ(全国展開)
都内を中心に複数の店舗で利用可能な「定額制パスポート」というコーヒーのサブスク。
▼プラン・料金
コーヒーパスポート 月額 5,000円
クラフトビール専門店
月額料金を支払うことで、日替わりのクラフトビール6種類の中から、1日1杯好きなビールを無料で飲むことができるサブスク。
▼料金・プラン
日替わり6種 クラフトビール 毎日1杯無料券 月額 3,000円
このように、毎日〜週に数回利用しているお店でサブスクにしてあると、お得感があるように思いませんか?
今後も様々なサービスがサブスク化していくことが予想されているため、自分のお店に合うサブスクを開発していくことができますね。
◉決済方法の多様化
決済方法も重要なキャッシュポイントになります。
MMD研究所がSquare株式会社と共同でおこなったアンケート結果によると、現金のみ対応の店舗で来店をやめたことがある人が31.5%ということがわかります。
さらに、キャッシュレス決済の導入状況でお店選びをしたことがあるか聞いたところ、37.7%が導入状況で選んだことがあるとの回答も得られています。
現金以外の決済方法に対応しているか否かが、来店する目的になるのですね。
<実店舗における消費者のキャッシュレス決済利用動向調査>
まとめ
今回は、飲食店のキャッシュポイントについてお話ししました。
いかがでしたでしょうか。
ビジネスの多様化が言われていますが、飲食店も例外ではなく、様々なキャッシュポイントをもつ必要がありますね。そして、決済方法までキャッシュポイントになることは、意外だったかもしれません。
みなさんのご参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。