こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。

飲食店を新規で開業する際に、資金調達や店舗物件選びに頭を悩ませる方が多いのではないでしょうか。そんな時に知っておきたいのが、国や自治体が提供している補助金や助成金制度です。これらを上手に活用することで、物件取得や内装工事などの初期費用を大きく削減できる可能性があります。

今回は、新規開業時に役立つ補助金・助成金制度と、その賢い活用方法について解説します。

みなさんの店舗経営や物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。

飲食店で使用できる補助金

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、商工会議所地区小規模事業者持続化補助金事務局が実施する制度で、小規模事業者の経営力強化や販路開拓を支援する目的で設けられています。

例年、6月から年3回程度募集があり、飲食店の新規開業時にも活用できるため、ぜひ検討したい制度です。

【概要】

・対象:常時使用する従業員が5人以下の飲食業など

・補助額:最大50万円(特定枠は200万円)

・補助率:2/3

・用途:店舗改装費、設備購入費、広告宣伝費など

例えば、新たに居抜き物件を借りて開業する際、内装の改装や看板設置費用などにこの補助金を充てることができます。

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、新分野展開や業態転換などを行う中小企業を支援する制度です。飲食店の新規開業でも、例えば新たなビジネスモデルを取り入れる場合に活用できる可能性があります。

【概要】

・対象:中小企業および中堅企業

・補助額:100万円~1億円

・補助率:1/2~3/4

・用途:建物費、設備費、システム構築費など

例えば、デジタルオーダーシステム導入や、省人化キッチン設備を備えた店舗開業などが該当します。

中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化補助金は、人手不足解消や生産性向上を目的とした補助金で、省力化設備の導入などに使える補助金です。飲食店ではセルフオーダーシステムや配膳ロボット導入時に活用できる可能性があります。

【概要】

・対象:中小企業

・補助額:最大1,000万円

・補助率:1/2

・用途:省力化設備導入、ITシステム導入など

例えば、券売機導入によりホールスタッフ数を抑えるなど、開業時から効率的な店舗運営を目指すことができます。

※ご紹介した補助金制度は、2025年1月31日現在に募集していたものです。(募集終了のものも含みます。)補助額や補助対象条件、募集開始時期などが年度ごとに異なる場合があります。

補助金・助成金活用で失敗しない物件選びのポイント

補助金・助成金を活用して物件を取得しようと考えたとき、実は「どんな物件でもOK」というわけではありません。制度をうまく利用してスムーズに開業するためには、物件選びの段階からいくつか押さえておくべき重要なポイントがあります。

補助金の申請条件に合致する物件かどうか

各補助金には細かな申請要件があります。たとえば、建物取得費や設備費用に補助金を充てたいと思っても、「物件契約後に申請したら対象外だった」というケースも少なくありません。契約を急ぐあまり、「あとで補助金を使おう」と考えていると、申請時に使えないことが判明し、大きな誤算となることも。契約前に必ず補助金制度の詳細を確認し、「この物件で補助金が活用できるのか?」を見極めることが大切です。

開業までのスケジュールに余裕があるか

補助金は、申請してから交付決定が出るまでに時間がかかることが一般的です。「早くオープンさせたい」と焦って工事を始めてしまうと、「申請前に着工したため補助対象外になってしまった」という事態になりかねません。こうしたトラブルを防ぐためにも、物件契約から開業までのスケジュールには、余裕を持たせることが重要です。

自己資金と補助金のバランス

補助金は、ほとんどの場合、申請してすぐにお金がもらえるわけではなく、「後払い」が基本です。つまり、物件取得費用や着工時に必要なお金は、一旦、自分で用意する必要があります。「補助金が出るから大丈夫」と安心しすぎず、一時的にでも資金繰りに困らないよう、自己資金で賄える範囲を把握しておくことが肝心です。

これらのポイントを押さえて物件選びを行うことで、「補助金が使えなかった」「資金繰りが厳しくなった」といった失敗を防ぎながら、理想の店舗づくりを進めることができるでしょう。補助金・助成金を賢く活用しながら、納得のいく物件を選び、スムーズに開業まで進めていきたいですね。

補助金情報を収集する方法

助金や助成金を活用して飲食店を開業するための情報はどのようにして集めたらよいのでしょうか。ここでは、補助金情報を集める方法をご紹介します。

商工会議所や自治体のホームページ

地域によっては、国の制度とは別に、独自の助成金制度を用意していることもあります。特に飲食店向けの家賃補助や改装費用の助成金など、地元密着型の支援策が見つかることもあるので、開業予定地の商工会議所や自治体の公式サイトは定期的にチェックするとよいでしょう。

ミラサポplus(中小企業向け補助金・総合支援サイト)

「ミラサポ」という中小企業庁が運営する情報提供サイトは、全国の補助金情報がまとめられており、自分に合った制度を探しやすくなっています。検索機能も充実しているので、ぜひ活用したい便利なサイトです。

専門家に相談する

中小企業診断士や税理士などの専門家や不動産事業者は、日頃から事業支援に関する最新情報を把握しています。自分では気づかなかった補助金や、申請時に役立つポイントを教えてもらえるケースも少なくありません。「手続きが不安…」という方も、プロに相談することでスムーズに進められることがあります。

こうした情報収集を積極的に行い、自分に合った補助金や助成金を見つけることで、理想の物件選びやスムーズな開業への第一歩となるでしょう。

物件探しは「ゼロイチエステート」にご相談を!

補助金や助成金を活用した物件取得をお考えの場合は、専門知識が豊富なプロにお任せください。

「ゼロイチエステート」では、お客様の条件に合わせた物件を複数ご提案することはもちろん、補助金や助成金の申請のご相談にも対応しています。みなさんの理想の物件を逃さないお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談下さい!

まとめ

飲食店の新規開業時には、補助金・助成金を上手に活用することで、物件取得や開業費用を抑えながら理想の店舗づくりが可能です。制度ごとに条件や手続きが異なるため、事前にしっかり情報収集を行い、計画的に進め、資金面の負担を少しでも軽減させたいですね。

この記事が、飲食事業を始めたい方の参考にしていただけると嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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