こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。

飲食店の開業を目指す皆さんにとって、自分の店を持つことは夢の実現そのものかもしれません。しかし、現実は厳しく、開業してから3年以上生き残る飲食店は半数に満たず、5〜6年経つとさらに減少すると言われています。

「自分の店は成功するはず!」と信じてスタートしても、思わぬ落とし穴にはまってしまい、廃業に追い込まれるケースは少なくありません。

今回は、飲食店の開業でよくある失敗例を紹介し、それを回避するための対策を解説します。

みなさんの店舗経営や物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。

市場調査が不十分

市場調査が不十分だと、「思ったよりお客さんが来ない…」という状況になりがちです。

ターゲット層のニーズを把握せずに開業すると、集客がうまくいかず、経営が立ち行かなくなる事例があります。

例えば、オフィス街でランチ需要を狙った飲食店を開業したものの、夜の集客対策を怠ったために収益が伸び悩み、需要とミスマッチを起こしてしまうことがあります。

まずは、事前に周辺エリアの人口構成、ライバル店舗、需要の有無などをしっかり調査し、自分の店が成功する土壌があるか確認しましょう。

コスト管理が甘い

飲食店経営は、思った以上にコストがかかります。

賃料、人件費、食材費、光熱費などがかさみ、売上が計画通りにいかなければ、すぐに赤字に陥ります。

特に、次のようなケースが失敗につながりやすいです。

家賃の高い立地を選んでしまい、売上が追いつかない

「人通りが多い=成功しやすい」と考え、人気エリアや駅前の高額な物件を契約。しかし、想定していた集客が見込めず、家賃負担が経営を圧迫するケースが多く見られます。

特に、回転率の低い業態や高単価メニューを扱う店は、家賃分を売上でカバーするのが難しく、赤字が続き閉店に追い込まれることも考えられます。

見栄えを気にしすぎて内装に予算をかけすぎる

「おしゃれな店にすれば流行る」と考え、高級な家具やデザインにこだわりすぎて、内装費が予算を大幅に超過・・・。開業時点で資金が不足し、運転資金が確保できず、オープン後すぐに資金繰りに苦しむケースがあります。

結果的に宣伝費や仕入れに影響し、集客や提供メニューの質に悪影響を及ぼしてしまいます。

仕入れのコスト管理が甘く、無駄が多い

メニューを充実させようと多くの品目を仕入れるも、売れ残りや食品ロスが発生し、原価率が高騰。特に、鮮度が重要な食材を多く扱う場合、適切な発注管理ができないと、大量の廃棄が出て利益を圧迫してしまいす。また、仕入れ業者との交渉を怠ると、相場より高い価格で仕入れることになり、長期的なコスト増につながります。

飲食店は日々の利益管理が重要です。初期投資を抑え、売上に応じた適切なコスト配分を心がけましょう。

集客・認知戦略の失敗

「美味しい料理を作ればお客様は来る」と考えていませんか?競争の激しい飲食業界では、味だけで勝負するのは非常にリスクが高い時代になったと言われています。

SNSやGoogleビジネスプロフィールを活用して店舗の情報を発信し、認知度を高めることも大切です。しかし、SNS運用が中途半端になり、逆にマイナスイメージを与えてしまうケースもあります。

例えば、店舗情報が更新されていなかったり、写真のクオリティが低かったりすると、印象が悪くなり集客に結びつかない可能性があります。集客を成功させるには、ターゲット層に響くプロモーションを考え、適切な手法を継続的に実施することも重要です。

口コミを甘く見ている

Googleマップや食べログなどの口コミは、店舗の評判を左右する大きな要因です。

「悪い口コミは無視すればいい」と考える経営者もいますが、それは大きな間違いです。ネガティブな口コミが蓄積すると、新規顧客の来店率が大幅に下がります。

悪い口コミを見つけたら、改善点を見つけてすぐに対策を打ちましょう。また、良い口コミを増やすために、来店したお客様にレビューを書いてもらう工夫も大切です。

物件の契約後に問題点が発覚

飲食店の成功には、適切な物件選びが不可欠ですが、これが非常に難しいポイントです。立地や賃料、契約条件など、さまざまな要素を考慮する必要があり、間違った選択をすると経営が立ち行かなくなる可能性があります。

ビルの管理規約による営業制限

商業ビル内の物件は立地が良く、集客の面では魅力的ですが、管理規約による制約を見落とすと、開業後に大きなトラブルに発展することがあります。
例えば、契約後に「ビル全体の換気設備の関係で、強い匂いや煙の出る料理は禁止」と判明し、当初予定していた焼肉や揚げ物メニューを提供できなくなったケースがあると、聞いたことがあります。このような場合、仲介会社の確認不足もありますが、オーナーにとっては、メニューの大幅な変更が生じ、コンセプト自体を見直さざるを得なくなり、集客や売上に大きな影響を及ぼし兼ねません。契約前に必ず管理規約を確認し、自店の業態に適しているか慎重に判断しましょう。

厨房設備不足による予算オーバー

立地が良い物件でも、厨房設備が不十分な場合は大きなリスクを伴います。例えば、前のテナントがカフェだった物件に本格的な中華料理店を開業しようとしたところ、大型のガスコンロや排気設備がなく、大規模な工事が必要になったケースがあります。
設備の導入費用が想定を超え、内装工事の予算を大きく超過してしまい、資金繰りが厳しくなった結果、開業直後から経営が圧迫されることになりました。契約前には、希望するメニューに必要な設備が整っているか、工事費用を含めた総予算を把握することが不可欠です。

近隣住民からの苦情による営業制限

人気エリアの物件は集客の面では有利ですが、周辺住民とのトラブルが発生する可能性もあるようです。例えば、繁華街の路地裏に居酒屋を開業した店舗では、深夜の営業による騒音や店外に漏れる匂いについて近隣住民から苦情が相次ぎ、行政から指導を受ける事態に発展したという話を聞きました。最終的に営業時間の短縮を余儀なくされ、想定していた売上を確保できなくなったケースもあるそうです。

物件選びの際には、営業に適した条件が整っているかを十分に確認しましょう。また、こういった問題は、飲食店専門の不動産業者に相談することで、リスクを減らすことができます。

物件探しは「ゼロイチエステート」にご相談を!

「どのエリアに出店すればいい?」「物件選びで注意するポイントは?」といった疑問がある方は、ぜひ当社までご相談ください。

「ゼロイチエステート」では、飲食店向けの物件選びや市場調査、開業支援について、リスクを抑えながらスムーズに開業を進めることができるよう、全力でサポートします!

みなさんの理想の物件を逃さないお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談下さい!

まとめ

飲食店を成功させるためには、立地の選定だけでなく、設備条件や周辺環境、コストとのバランスを総合的に判断し、適切な物件を選ぶことが重要です。また、開業前にしっかりと資金計画を立て、無駄なコストを抑える工夫も欠かせません。

この記事が、飲食事業を始めたい方や事業拡大を目指すみなさんの参考になりましたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

おすすめの記事