こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。
今回のコラムでは、カフェや喫茶店を始めたい方に向けて、店舗選びのポイントや初期費用について解説いたします。みなさんの物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。
カフェ・喫茶店とは?
カフェや喫茶店は、コーヒーや紅茶といった飲み物とともにサンドウィッチやパンケーキなどの軽食やスイーツを提供しています。お客様はリラックスした雰囲気の店内で過ごされ、グループやおひとりで過ごされます。
また、近年では、仕事や勉強の場となるワークスペースとしての利用も多くなっています。
カフェ・喫茶店を出店する際の初期費用
カフェや飲食店を出店する際の初期費用は、以下のようなものが必要です。
代表的な項目を5つ紹介します。
①家賃(賃料)
店舗の場所や広さなどに応じて異なります。人気のエリアは賃料が高くなる傾向にあります。
②敷金・保証金
賃貸契約をする際に大家さんに預けておく費用です。家賃の6〜12ヶ月分が相場で、未払い家賃が発生した時の補填や原状回復への充当といったように担保としての機能を持ちます。
③内装・設備工事費
店舗の内装や設備を整えるための費用です。厨房やトイレの改修、家具や機器の購入などが含まれます。
④各種保険・保証会社の加入費
入居時に火災保険付借家人賠償保険への加入は必須です。これは、隣接テナントからの出火が原因で延焼してしまったり、故意なく階下のテナントへ漏水被害を与えてしまった等のトラブルをカバーする保険です。
また、保証会社への加入を求められる場合もあります。これは、家賃の滞納があった場合に借主に代わり立て替えてくれるサービスです。
どちらも、補償内容や会社により費用が異なりますので管理会社などに確認しましょう。
⑤衛生管理費
食品衛生許可の申請や定期的な検査の手数料などが含まれます。法令で定められている検査を受けなければ罰則対象となり、店舗をオープンすることができません。
他にも、売上が安定するまでの運転資金や広告宣伝費なども必要です。これらは、地域や店舗の規模、業態によって異なるため、具体的な金額を把握するためには、不動産会社や専門家に相談することが重要です。
事業計画を立て、初期費用を把握しましょう。
次は、カフェや喫茶店の出店形態について解説します。
カフェや喫茶店の出店形態は?
カフェや喫茶店の出店形態は、大きく2つに分けることができます。
ここでは、個店とフランチャイズ店の違いについて解説します。
個店
個店とは、個人で経営する形態を指します。メニューや、レイアウト、店舗の雰囲気など、自分好みの空間を演出することができます。
また、コーヒー豆やスイーツなどのこだわりを全面にアピールしたり、貸切イベントなどを開催することで、お店のファン獲得に繋がります。
一方、ファンになっていただくまでにとても時間がかかってしまいます。SNSの発信や広告などを上手く活用し、まずは認知度を上げる工夫が必要です。
フランチャイズ店
フランチャイズ店と聞くと、某有名カフェを思い浮かべる方が多いと思います。圧倒的な知名度で、店舗を工事している時から地域の話題になること間違いなしですね。
しかし、フランチャイズ店は、出店計画や店舗設計、メニューやユニフォームまで細かく設定されていることが多く、「自分色」を出すことが難しいです。
また、親会社とのフランチャイズ契約の元、店舗の営業がなされますので、加盟金や契約料が必要になります。
実際は出店しようとするエリアによって様々な特色があります。実際に足を運び、先輩の経営者の方にお尋ねするのも一つの方法です。
次は、物件選びのポイントを解説します。
カフェや喫茶店の物件選びのポイント
カフェや喫茶店の物件選びのポイントを3つ解説します。
周辺環境のリサーチ
カフェや喫茶店は、お客様の来店方法によって出店エリアが異なるため、アクセスのしやすさが集客に大きく影響します。最寄り駅や物件の周辺環境をリサーチし、想定される客層がターゲットと合うか見極めましょう。また、競合店や類似店舗との差別化を図ることも重要です。
条件をクリアしているか
カフェや喫茶店は飲食業のため、法的要件を満たさなければ開店することができません。
飲食業許可の場合は、シンク(洗い場)の数や排気器具などにルールがあります。
また、店内で提供している焼き菓子を持ち帰り用に販売したい場合は、菓子製造許可が必要です。その可能性が高い場合は、保健所の許可を受けられるような設計にしておくことをオススメします。
元々飲食店ではない物件を利用する場合は、用途変更の工事が必要になることもあります。消防署や保健所の許可を得ることができるのか、必ず確認をしましょう。
設計の自由度
店舗設計の自由度は快適な空間づくりに大きく関わります。必要な席数が確保できそうか、店内装飾はどの程度できるのか、スタッフの動線はどのようにするのか、というような視点で内見をしましょう。また、BGMを流すことも想定されます。音漏れがどの程度してしまうのかなど、オープンしてからトラブルを防ぐためにも、細かい部分もオーナーや管理会社へ確認することをおすすめします。
初期費用について
ここでは、15坪ほどの個店のカフェをオープンする場合を例に初期費用の概算を見てみましょう。
内 容 | 金 額 |
---|---|
物件取得費(敷金、礼金、仲介手数料・前賃料) | 300万円 |
内外装工事費 | 350万円 |
厨房機器費 | 200万円 |
備品(食器、調理器具、ユニフォーム) | 100万円 |
広告費 | 50万円 |
その他(許認可費用、保険、当面の人件費など運転資金) | 300万円 |
合 計 | 1300万円 |
自己資金や金融機関からの融資だけではなく、各自治体の補助金などを利用することで事業費用の一部を捻出する方法もあります。
また、スケルトン物件を活用することにより、内装工事費や厨房機器材費などを抑え、初期費用を下げることができ、想定より安く開店することも可能です。
まとめ
今回は、カフェや喫茶店をオープンする際の店舗選びのポイントについてお話ししました。いかがでしたでしょうか。
特に、これから開店をしたいと考えている方の参考になれば嬉しいです。ぜひ、オリジナリティあふれるお店にしてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。