こんにちは。
ゼロイチエステート、代表の坂本徹です。
今回のコラムでは、雑貨店を始めてみたい方に向けて、店舗選びのポイントや初期費用について解説いたします。みなさんの物件選びのご参考にしていただけますと幸いです。
雑貨店を開くために検討すべきこと
「雑貨店」といっても、取り扱う雑貨の専門性や販売スタイルなど多様にあります。オープンに向けて検討すべきことを3点ご説明します。
①コンセプト
雑貨店と言っても、取り扱う商品が大変幅広いです。特に、個人でお店を開く場合は、幅広い客層をターゲットにするよりも、コアなファンをしっかり掴むことが、店舗運営成功の鍵とも言われています。コンセプトをしっかりと持ち、店舗のブランディングをしましょう。
②出店方法
実店舗の出店エリアをしっかり検討し、条件に見合う物件を探しましょう。また、近年は、ECサイトも同時に運営し、ハイブリットな店舗運営を展開している雑貨店が多い傾向にあります。その場合は、独自サイトにするのか、既存の媒体を使用するのかを検討する必要があります。
③仕入れ先
お店のコンセプトや出店方法が決まったら、仕入れ先を確定させましょう。また、既存製品だけでなく、自社のオリジナル品を販売する方法もあります。
オリジナルブランドショップとは、自社ブランドを販売するお店のことです。デザインやパターン、縫製など全てを初めから自社でまかなうのはとてもハードルが高いですが、OEM(注1)やODM(注2)という手法を用いることで、一部を外注しオリジナルブランド商品のハードルを下げることができます。
(注1)Original Equipment Manufacturingの略。受託事業者が生産業務のみを受託する。
(注2)Original Design Manufacturingの略。受託事業者が製品の生産だけでなく、設計やデザインなども請け負う。
雑貨店を開業するメリット
まずは、雑貨店を開業するメリットを紹介します。
必要な許認可が少ない
飲食店などと違い、雑貨店は開店に必要な許認可がほとんど不要です。資格や許可証の取得に時間がかからないため、誰でも開業することができます。
販売商品の自由度が高い
センスが求められますが、自分の好きなブランドや雑貨に囲まれたお店を開業することができます。
販売商品実店舗とネットショップで販売することができる
実店舗とネットショップの両方で販売することができます。運用コストがかかりますが、売上の機会損失を抑えることができます。また、SNSを利用し、お店の世界観を発信することで集客に繋がります。
次は、開業にあたり必要な資格を解説します。
雑貨店を開業するにあたって必要な資格は?
雑貨店を開業するためには、基本的に資格は不要です。しかし、アンティークを扱う場合、「古物商許」が必要になります。
古物商許可とは、法人・個人が古物営業法で決められている古物を売買または交換する際に取得が必要になるものです。
未取得で古着屋を開業した場合、法律違反となり「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられ、さらに5年間は古物商許可の取得ができません。
詳細に関しては、管轄の警察署にお尋ねください。
次は、物件選びのポイントを解説します。
雑貨店の物件選びのポイント
雑貨店の物件選びのポイントを3つ解説します。
①出店の形態
出店の形態は、路面店だけではなく商業施設のテナントとして開業する方法もあります。また、最近ではインターネット販売に特化したお店もあり、その場合、商品の保管や発送業務を行う場所として物件を借用することが考えられます。
②周辺環境のリサーチ
雑貨店は、扱う商品によってお客様の層がある程度決まります。最寄り駅や物件の周辺環境をリサーチしましょう。想定される客層がどのような方法で来店するのか、また、競合店や類似店舗との様子を調査することも重要です。
③設計の自由度
店舗設計の自由度は空間づくりに大きく関わります。お店のコンセプトに合うようにインテリアを施すことができるのか、商品のストック品を保管する場所の確保はどの程度必要なのか、内見前にイメージしておくと良いでしょう。
初期費用について
ここでは、10坪ほどの雑貨店をオープンする場合を例に初期費用の概算を見てみましょう。
内 容 | 金 額 |
---|---|
物件取得費(敷金、礼金、仲介手数料・前賃料) | 150万円 |
内外装工事費・設備費 | 300万円 |
備品(レジ周り、什器など) | 100万円 |
広告費 | 30万円 |
その他(当面の人件費など運転資金) | 150万円 |
合 計 | 730万円 |
毎月必要になる経費として、物件に直接関係のある賃料や光熱費以外に、仕入れ・人件費、広告宣伝費が必要になります。初期費用として、最低3ヶ月分は確保しておきましょう。
自己資金や金融機関からの融資だけではなく、各自治体の創業補助金などを利用することで事業費用の一部を捻出する方法もあります。
また、居抜き物件を活用することにより、内装工事費などを抑え、初期費用を下げることができ、想定より安く開店することも可能です。
まとめ
今回は、雑貨店をオープンする際の店舗選びのポイントについてお話ししました。いかがでしたでしょうか。
特に、これから開店をしたいと考えている方の参考になれば嬉しいです。
自分のコンセプトにあった個性的で素敵なお店にしてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。